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Bemboいろいろ

Bembo はとても好きな書体です。Bembo で組まれている本を手に取ると、それだけで幸せな気分になれます。しかしそれは「活字」の話。デジタルフォントでも Bembo はもちろんありますが、活字とは全くの別物といいたくなるものです。デジタル版の Bembo もよく書籍の本文に使われていますが、印刷の具合によっては、細すぎて目がチカチカして悲しくなることもしばしばです。

デジタル版の Bembo(よく Adobe の Bembo と呼ばれているやつ)は、多方面から批判されてきました。しかしちょっと前に、汚名挽回を狙った改刻版が登場しました。Monotype 謹製の Bembo Book です。また、Bembo と兄弟筋にあたる書体 Poliphilus と Blado は、デジタル版もなかなか興味深い仕上がりです。そこで、Bembo、Bembo Book、Poliphilus & Blado の3つを比較検討してみたいと思います。

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まずはふつうのローマン体。一番上が悪評高いバージョンです。黒味が足りないし、コントラストがあまり美しくない。大文字の背が高すぎる。そして何より巨大なカウンターが不格好。真ん中が改刻版です。なかなか、いい感じなのではないでしょうか。ただ、ほとんどの線が直線でできています。だから直線がイヤな人などは、むしろ一番下の Poliphilus の方を支持するかもしれません。なんと Poliphilus は活版で刷られた印刷物のかすれた感じまで再現していて、アナログ感に溢れています。

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つぎはイタリック。ローマン体とだいたい同じような傾向です。やはり一番上の Bembo からは人工的で冷たい印象を受けます。一番下の Blado がとくに細身になっていますが、それは活字の時からそういうデザインだったからだと思います。

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最後に A と g を拡大してみました。下段は活版の本からスキャンしたもので、左が Bembo で右が Poliphilus、いずれもたぶん12ポイント活字です。こうして比べてみると、古いデジタル版 Bembo はそもそもオリジナルのデザインに忠実ではなかったことがわかります。そして活字の Bembo は、シャープな直線が特徴的なこともわかります。つまり Bembo Book が直線なのは、手を抜いてフォント化したわけではもちろんなくて、オリジナル版のシャープな印象を、現代の感覚で再現することを意図したものなのではないでしょうか。

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2007年09月25日 13:35に投稿されたエントリーのページです。

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